17、冬空

 

『冬空』

作詞・作曲/響貴永幸

(完成日 2011年1月29日)

 

冬空 凍る白い息

見上げた空に心を預け

人気(ひとけ)の無い海辺ひとり

漂う流木みたいに

 

あの日と同じように

無邪気なまま 眠りにつけたら良いのに

いつしか雑ざり合った感情が

わだかまりのように 心を曇らせる

 

冬空 白く輝き

凍えそうな心を染めて

溶け出した霜柱のよう

いつの日か無くなるのかな

この心も

 

 

ゆらゆら流れる潮風

染み付いた都会の匂い拐(さら)う

無くしてしまった輝き

取り戻せるような気がして

 

あの日に感じたものは

今になって 大切な事だと思える

新たな道を歩ける筈だと

思っていても 踏み出せないまま

 

冬空 白く輝き

壊れそうな心を抱いて

降り出した雪の花弁

真っ白な心に染めて欲しい

冬空